作品仕様
象嵌七宝、ロストワックス/銀
H50×W50×D15(mm) 11点
H50×W50×D15(mm) 11点
作品解説
作品のコンセプトは、アオウミガメの子亀が卵から生まれ、命を落としてしまう子もいるなか一生懸命に浜から海へ向かう姿を制作することにより、命の尊さ、生きていく厳しさや希望、個性を表現しました。アオウミガメは、頭やヒレの向きをそれぞれ変え、甲羅の色を様々な七宝の釉薬を使うことにより個性を表現し、11匹を制作しました。それぞれ帯留めやブローチ、イヤリングとして使用することが出来ます。
プロセス
アオウミガメの子亀が海から浜へ向かっている動画をコマ送りにし、アオウミガメがどのように頭やヒレを動かしているのか、どのように歩いているか確認してから実際にアオウミガメを観に行き、どこからヒレが生えているかなどを学びました。ワックス原型からシルバーに鋳造したものに七宝を施し、研磨仕上げ後、ジュエリーの金具をろう付けした裏板をかしめました。甲羅の色では、2種類の色を組み合わせることにより、全体のまとまりをもたせました。
教員講評
アオウミガメの生まれて間もない様子に命の尊さ、生きていく厳しさや、将来への希望を託し作品に表現している。一匹ごとに表情を変えた小さな亀の原型を、ロストワックス技法の銀で制作し、甲羅には象嵌七宝を施している。アイテムは、帯留めからブローチ、イヤリングと豊富で仕事量が多いにも関わらず丁寧に仕上げられていて、作者の作品への想いと真面目さが伝わる。
愛らしい亀の行進が楽しく、若者らしい初々しさを感じる優作である。